【導入事例】ショップにしもと様

ショップにしもとは、近鉄長瀬駅から近畿大学東大阪キャンパスに続く商店街に店を構える、文房具・事務用品・OA機器の販売店です。大学のDX推進に伴い、それまでFAX中心だった受注から、KOBUYを通じたプラットフォームでの受注へと転換を余儀なくされました。

そんなショップにしもとの業務のデジタル化を支えたのは、近畿大学の購買プラットフォームとして導入される「KOBUY」のカスタマーサポートグループでした。煩雑化する大学との取引によってかけざるを得なかった「時間」にも、大きな変化がもたらされています。

ご自身も近畿大学の卒業生だという、ショップにしもとの代表、西本盛一さんにお話をうかがいました。

 

ショップにしもと

従業員数: 2人
事業内容: 文房具・事務用品・OA機器・サプライ品販売



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万年筆専門店として出発した大学街の老舗文具店

ショップにしもとは、創業昭和25年。もともとは万年筆の専門店である「西本万年筆営業所」として発足しました。大学がある街として、入学や卒業の祝いに、万年筆は非常に売れたそうです。

その後、昭和48年に「ショップにしもと」という屋号に変えてもなお、大学とともに成長してきたと振り返ります。

西本さん

「大学とは昭和25〜26年には取引を始めたと聞いています。先生方や理事の方とのつながりから商売が今にもつながっています。

屋号を変えたのはちょうど私自身が近畿大学に入学した昭和48年。卒業後はリコーに勤め、ショップにしもとの跡を継ぎました」

 

西本さんが跡を継いだ当時の取引は、教員の研究室に出向いて、希望を聞き、6枚複写される専用伝票に商品と数量、価格を書いて、商品をお届けするという仕事の流れでした。

「当時は、購入の最終決裁まで先生だけで行えていたのです。苦労したのは支払いを受けるところで、商品を先生お届けするときに捺印をもらい、その伝票を大学の用度課(大学における調達部門)に提出しなければなりませんでした」

 

変化し複雑になる取引と薄れる教員との関係

これまで、教員が決裁してきた物品の調達でしたが、これが20年前に変化しました。

西本さん

「元々は発注から納品まで、先生だけで完結する取引でした。これが変更になり、先生が大学の用度課に申請をあげて、本部からショップにしもとのようなサプライヤーに見積もりを依頼する、という方式に変わっていきました。

そのころから、先生とのつながる機会が少なくなっていったと感じていました。

見積依頼は、1日にFAXやメールで何通も届きます。受注できれば納品に行き、そこでやっと先生にお会いできます。しかし受注できなければ、その後の連絡は何も返ってきません」

 

西本さんは、教員とのコミュニケーションのチャンスが大幅に減ってしまったことに加えて、もう一つの懸念点がありました。それは、見積を出してから、正式に発注頂くまでのサイクルに、非常に時間がかかるようになった点でした。

西本さん

「見積を出してから、正式な発注を頂くまでに、少なくとも1週間から2週間かかっていました。

その間、大学の事務の方は、相見積をとって精査し、発注を出すというプロセスをしていたからだと思います」

 

文科省の法令厳格化や社会的な要請等により、大学にとっては、コンプライアンス強化や資金の不正利用防止への取り組みが急務でした。

これらを実現する新しい仕組みにすることで、ショップにしもとをはじめとする大学のサプライヤーは、手間と時間が大幅にかかるようになり、顧客である教員へ向けたサービスが低下を来たしていました。

圧倒的に早い納品、という顧客価値が生まれた

KOBUY導入の反応で、何より嬉しかった点は、「納品が早くなった」という教員からのフィードバックだったという西本さん。納品のスピードは、KOBUY導入後の取引で、劇的に迅速化していました。

西本さん

「従来のやり方では、我々に見積を取ってから、正式に発注が来る、というものでした。しかしその背後で、大学側の事務の方が、相見積を取ったりする作業で、1〜2週間かかっていました。

これに比べると、現在の現場は、非常にスムーズになっています。在庫があるものに関しては、すぐに納品できますし、メーカーに発注をした場合でも、翌日、翌々日には先生のもとに直接お届けできます。

発注から納品までのスピード感は、先生方にとって新たな価値としてご提供できるようになりました」

 

納品までの時間が短くなることで、より頻繁に、顧客である先生と顔を合わせることができるようになります。その際にコミュニケーションをとり、ニーズを拾い上げることができるようになったこともまた、西本さんが考える「チャンス」の拡大につながっています。

 

「頭が真っ白だった」

ショップにしもとは、20年間、大学の調達部門からのメールとFAXによる見積からスタートする取引を経験してきました。更なる変化が訪れます。2021年から、近畿大学はDX推進に乗り出し、過程の中で購買プラットフォームの「KOBUY」の導入が決まりました。

そこで、取引量が多いショップにしもとも、厳選されたサプライヤーとして、KOBUY導入によるプラットフォームでの取引への参画が求められたのです。そのときのことを、西本さんは次のように振り返ります。


西本さん

「大学さんから呼ばれて、説明会に参加すると、「KOBUY」というサービスを導入すると告げられました。第一印象は、頭が真っ白になった、ということでした。

一体、これから何が起きるのだろう?という不安が一番強かったですね。全くゼロからのスタートで、何を質問すれば良いかも分からない。そんな心配が常に大きかったです」

 

業務のデジタル化によって、KOBUYに参画する。何をどうすれば良いか見当もつかない、という状態ではありましたが、それでも西本さんは、KOBUYへの参画を決断します。


西本さん

「私自身、親の代から大学とお付き合いしているので、ついていこう、とおもいました。ここの仕事において、やれるだけのことをやろうと。

近畿大学は今や日本有数の大学になっています。私も卒業生ですし、これまで大学ともつながりがある。一緒に新しいことに取り組んで、私たちも成長したい。そんなチャンスが来たのかな、と思い、KOBUYに参加することにしました」

 

すぐに電話をして、「KOBUYをマスター」

KOBUYへの参画を決めた西本さん。しかしシステムによる受注には不慣れで、操作にまごつきがあったと言います。しかし、いまでは「結構マスターしている」と、デジタル化した業務に自信を持って取り組んでいる様子。

どのようにして、KOBUYをマスターするに至ったのでしょうか。

西本さん

「私自身、分からないとすぐに聞くタイプなので、KOBUYカスタマーサクセスグループのプランナー加藤昌孝さんに、電話をして、教えて頂いていました。

上手くいく行かないときは、心配になりますが、電話してサポートしていただくことで、解決していきました。

サポート体制のおかげで、不安感はなくなりました」

 


KOBUYの加藤は、近畿大学へのKOBUY導入を通じた、物品調達のDX推進のプランニングを手がけてきました。その中で、近畿大学と取引のあるサプライヤーが業務のデジタル化をしなければ、近畿大学自体のDXが進まなくなる、という側面がありました。


そこで加藤は、サプライヤーであるショップにしもとのKOBUY参画を支援し、業務をKOBUY上で行えるように業務のデジタル化を推し進めてきたのです。


今では、西本さんの言葉にあるとおり「KOBUYをマスター」して、プラットフォーム経由での円滑な受注ができるようになりました。


早くて驚かれる、スピード感ある納品に定評

では、KOBUYへの参画と業務のデジタル化によって、ショップにしもとにどんな変化が訪れたのでしょうか。


西本さん

「従来は、依頼された商品の見積を出して正式に発注いただくまで、1〜2週間かかっていました。今思うと、非常に時間がかかっていたのです。現在は、すぐに発注が届くようになりました。この変化が大きいです。

そのため、商品によっては在庫しているものもあり、そうしたものであれば、翌日には納品できます。手元に在庫がなくても、メーカーに発注すれば、遅くとも翌々日には入ってきますから、先生が申請してから納品までのスピードが、飛躍的に高まりました」

 

申請から納品までのスピードとスムーズさについては、教員だけでなく、職員からも、反応が返ってくるといいます。お待たせしないでご要望に応えることができるようになり、KOBUY導入によって、ショップにしもとを利用する教職員の満足度が上がりました。


大学のDX化と合わせる形で行われた、ショップにしもとのKOBUY参画によって、西本さんが提供できるようになった顧客価値でした。


時短によって、販売拡大のための試行錯誤の「時間」を創出

KOBUY参画によって、他のECサイトにはない価値を発揮するようになったショップにしもと。書類に捺印をしてもらうこともなくなり、取引はペーパーレス化され、受注してからの業務も全てKOBUYの上で完結するようになりました。


KOBUYへの対応による業務のデジタル化で、事務処理から解放され、販売拡大に向けた取り組みのための「時間」も創出されました。


西本さん

「取引がスムーズに行くということは、システムがうまく動いているということだと思います。今まで受注から見積もりまで2週間かかっていたのは、やはり時間のロスでしたから。そのロスがなくなったことで、色々なことに目を向けられるようになったと思います。

色々な販売事業者のなかで商売をしていますから、どうすれば私たちの商品をより多く見て頂き、ご発注いただくか?そう見えるデータをどのように作れば良いか?という部分で、今試行錯誤をしている段階です」

 

KOBUYでの取引に移行し、これまでの「ロスとなっていた時間」から解放されることで、魅力的に見えるデータ作りへの取り組みを通じた販売拡大施策に乗り出している西本さん。「今後のKOBUYでのビジネスに、期待感しかない」と明るい展望を語ってくださいました。KOBUYとのチームワークも良好で、前向きに変化を楽しんでいる様子は、非常に頼もしく映っています。

近畿大学のDX推進のためにKOBUYが導入されましたが、サプライヤーで取引先となるショップにしもとの業務のデジタル化、さらには販売拡大のために考える『時間』を提供していました。

KOBUY参画を機に、デジタル化を含む業務改善に加え、新たな取引先の開拓や販売拡大施策に取り組めることが、「KOBUYのサプライヤー参画の効果」として表れています。

 
 

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